この世界は現代社会に非常に近い姿をしていますが、現実とは違い「霊」や「霊能力」というものが周知の事実となっています。霊能力者は「警察」と同等の扱いをされており国で管理もされている程。多くの被害が及べば時には国から直接、霊能力者へと命令が下されることもある。
また、舞台は日本であるため初期陣営は和名の陣営が多いが海外の「エクソシスト」や「シスター」等も日本にやってきては霊媒をしていることもあるため洋名や中国名。どこの国の名前であっても構いません。
ただし陣営によっては和名、洋名、苗字等に制限がある場合がございますので注意してください。
また、こちらでの説明は裏設定等の細かい設定。霊能力者がどれくらいいるかの比率など細かく説明しているため、必要そうな設定部分のみを厳選した簡易版説明もあります。
時間がない。そこまで読もうとは思ってない。とりあえず早く世界に馴染みたいと考えている人は下記ボタンより簡易版説明の閲覧をお願いします。
霊能力者の界隈で人間が住む現実世界を指す言葉。また、人間や動物等の生きている者。誰にでも視認ができる存在を指す言葉。
我々の住む現代社会と酷似しているが霊能力者や霊の存在が多くの人の常識となっている。霊能者達は「霊」専門の警察や探偵の様な存在だと一般人には浸透しており、時には国の機関から直接指示が出されることもある。
霊による多大なる被害。有事があった場合は緊急特殊警報と呼ばれる警報が発令され、霊能力者達の結界が張られるまでの警備。結界や霊能力者による霊の取り囲みが確認され次第、警察や自衛隊によって通行止めが行われるようになっている。
霊による事件があり、霊という存在が時に人間にとって大きな驚異になることからか現代社会と比べると実は人間による事件発生率や犯罪率は少ない。また、国境間に関しても霊の存在で情報を共有することが多いためか関係は多少良好。
霊に関する省庁が建てられていたり、陰陽師家系として六行家系と呼ばれる名家系が存在しており六行家系は日本における最大規模の陰陽師・霊媒師の名家が存在している。海外でもエクソシスト団体が我々の住む世界よりも遥かに多く存在し、祭事や冠婚葬祭以外にも多くの仕事があるためこの世界の霊媒師、祓魔師、陰陽師達は相当数の人数がいるのにも関わらず今でも人手不足と言われている。
【目次】
本来であれば死んだ後に発現する力。
生きている間に目覚める事は珍しく、この世界であっても5人に一人が霊障を受ける程度以上。その内10人に一人が霊をなんとなく感じられる程度以上。さらにその内の20人に一人が霊を見る、感知できる程度以上で、内50人に一人がようやく霊気として力を発揮し霊に対抗できるようになる。
そして内100人に一人。霊能力を応用し固有霊能力を扱い強力な霊能力者として認められることになる。
段位として丙以上がこの固有霊能力を持つ霊能力者に当り、さらに最高位ともなれば世界に2~30人程度だと言われている。
詳しくは霊能力段位を参照。
霊能力はほとんどが物理的な力はなく、生身の人間に対してはそこまでの効果はない。「丙」以上の高火力の霊能力であれば物理的な力も生まれるが、生身に対しては霊や一部の霊能力者が使える「呪い」の方が効果が高い。そのため、霊の除霊よりも霊を崇拝するカルト教団等が相手の場合は霊能力ではなく呪いを使える高段位の霊能力者を使われることもある。
代わりに「霊」に対しては高い効果を持ち当たれば同格ならまず傷を付ける事が可能で、攻撃を与え続ければ確実に霊にとっての致命傷になる。また、霊能力は「呪い」に対しても高い防御効果を生むため霊に対しては天敵となりうる力になる。
さらに「霊」になってしまっては使うことができない力であるため、実は霊力と術威力が同等であれば確実に霊能力者の方が強い。しかし、それでも段位では同格の場合霊の方が強いのは霊になった場合「霊力」が生前より爆発的に上昇するため。霊力が全くなかった一般人でさえ、霊を見たり感じたりできる程の霊能力者が太刀打ちできない霊になる事もあるが故に、霊力量の格差で霊側の方が強いと感じられてしまう。
これはどの様な人でも例外はなく、確実に死後の方が霊力が高くなり、この格差は幽体離脱等の小細工でも増えない。確実に死んでから霊力は増幅するようで、さらに同程度の霊力を消費する能力であれば「霊能力」より「呪い」の方が強力になりやすい。
わかりやすく言えばゲームに例えれば生前より死後に「MP」が数倍~数十倍に増えて技が増えたり強力になり生前は「消費MP:50。威力:80」くらいだったのに「消費MP:50。威力:250」の様に消費MPが同じなのに何倍も威力自体が高い技が使えるようになるため、タイプで相性の悪い相手でもゴリ押せる状態になっているということになる。
タイプ相性の差を術の威力と霊力量で補うどころか優っている。そのため、霊の方が実質同格でも強いと評価される。
霊能力者に対して決められている段位。
段位は霊能力者。霊のそれぞれに六段階決められている。
霊能力者の段位は霊能力の強さと挙げてきた実績の数や質によって決められる。現在は霊媒省という場所でこの段位が決められており、霊媒省にあたる機関は各国に点在している。
霊能力者の段位は「陽極」「甲」「丙」「戊」「庚」「壬」の六段階。「甲」までは霊側の段位と比較してやや下か互角程度の実力となる。「陽極」は最高位となるため霊側の最高位とも引けを取らない実力を持っていることもある。
ただし、この段位は実績も加味されているため実績が全くない場合はいくら実力があっても「甲」。場合によっては「丙」に位置づけられることもない。
段位 | 詳細 |
陽極 | 霊能力者の中でも特に強い霊力と実績を残した霊能力者の位。霊能力段位の最高位。 数百キロ以上の霊感能力を持ち、「乙」相当の霊に対しても一人で祓う事ができる。 全人類で2~30人近くしかいないとされる。 |
甲 | ここまでの実力があれば世界的にも有名な霊能力者。陽極は逸脱しているとも言われているため、一般的にはこの段位で既に最高位とも言われる。 数十キロ以上の霊感能力を持ち、「乙」と互角。「丁」相当の霊を一人で祓う事ができる。 全人類で数百人程度いるとされる。 |
丙 | 世界でも名を知られ、国内ならまず知らない人がいない程の霊能力者。この段位であれば余程の霊相手でなければどんな例でも祓う事ができると認識されているため、世界規模の霊の基準にもなっている。 数キロ以上の霊感能力を持ち、「丁」と互角。「己」相当の霊を一人で祓う事ができる。 全人類で数千人程度いるとされる。 |
戊 | 国内でも名の知れた霊能力者。国内で何かしら霊障があるが、危険性や段位がどれくらいか不明な場合まず呼ばれる段位。 数百メートル以上の霊感能力を持ち、「己」と互角。「辛」相当の霊を一人で祓うことができる。 全人類で数万人程度いるとされる。 |
庚 | 実質霊能力者としての入口とも言われている段位であり、この段位でようやくプロの霊能力者として認められる。 名家や正式な祓い師組織であればこの段位でなければ仕事を宛てがわれない。 数十メートル以上の霊感能力を持ち、「辛」と互角。「癸」相当の霊を一人で祓う事ができる。 全人類で十数万人おり、数えられている霊能力者数の分類では未所属者や名家所属全て含めて一番多い。 |
壬 | 霊能力者としてはヒヨッコであり霊を祓う力はあると見込まれているが、実際に祓える実力はないとされる。 普通の祓い師組織であれば、まず現場に就かせることはなくサポートに廻すか先輩や師の同行を下に仕事をすることが多い。 近くの霊を感じ取る程度の霊感能力を持ち、「癸」相当の霊と互角程度。 全人類で数百万人いるとされているが数が多いのと、ほとんどが祓い屋系の仕事に就くことがないため正確な人数は計測不可。 |
日本において霊能力者の最高機関とされる家系。
霊に対しては「清い霊力を持ってあの世に送るべし」という方針を掲げており、善霊や悪霊に関わらず生きているものから依頼があればすぐに除霊をする事で有名。世界でも仕事が早いと言われるほど、世界的にも名家の扱いをされている。
本家の「鎮宮家」を下に現在は五つの分家があり、全ての家系は東京を本部に置きつつ各地方に点在。
「鎮宮」「歳城」「螢惑」「明王寺」「辰塚」「甕陰」の六家から構成され、それぞれ「京都」「栃木」「長崎」「大阪」「青森」「長野」に地方拠点があり、各地方毎に何か霊障が起これば比較的近い地域の六行家系に霊媒省から指示が出ることが多い。
六行家系の六家は陰陽師として日本だけでなく世界的にも名前が知られており、時には他国へと要請が来ることもあるが大半は国内の依頼となる。ただし、六行家系の陰陽師は日本の霊障対策において第二警戒体制とも言われており六行家より先にフリーの霊媒師や祓い屋に依頼が回る事が多い。
だが、六行家系の様にある程度大きな団体の場合は国から依頼が回る前に情報が入ってくることも少なくないため、大抵は国の要請が出るよりも先に行動をしている事がほとんど。
六行家系では基本相手の霊と同等かそれ以上の段位の霊能力者を現場に向かわせる。「癸」はまだ経験未熟ということもあって段位が上の霊能力者か、直接の指導者が同行の上で霊の祓いを許可される。
実の所、家系にて最も新しい家系とされている「甕陰家」は現在最も問題視されている「亡人同盟」と繋がりがある。謂わば六行家系の中の裏切り者となっているのだが、現在はまだ知る者は居ない。
霊障、霊害等の霊による事件や災害があった際に警察や自衛隊を動かし霊能力者達へと国の指示として伝達する施設。
霊能力者の情報を一通り纏めており、六行家とも深い関わりがある。
昔は六行家系本家である鎮宮家によって決められていた段位だが、現在では多くはこの霊媒省によって霊能力者及び霊の段位付けが行われており、国内にて「癸」以上の霊能力者を日々調査。記録をしている。霊媒省にて調査と記録の仕事をしていることもあって、日本では六行家系が霊媒。霊障対応の仕事に集中することができるようになったため、霊事に対して第二の重要期間とも言える。
世界各国に同じような機関は存在しており、それぞれの機関は国の間でも情報を共有している。そのため他国内で対応しきれない霊障・霊害が発生した場合に支援要請を引き受けるのも、この霊媒省の仕事。
多くは霊能力者になりきれなかった多少霊がいるかどうかを感じられる程度の霊感がある一般人が勤めているが、一部霊に対抗できる能力はあるが表立った仕事をしたくない『霊能力者』が勤務していたりもする。
東京の一角にある鎮宮心華が経営している探偵事務所。二階が居住部屋となっており、鎮宮心華が生活・仕事をしている。名声はかなり轟いており、最低でも一日に一件は依頼や相談が舞い込んでくる。経営をしている彼女は六行家系の本家である「鎮宮家」の人間であり、随一の力を持っているのにも関わらず家系の方針と対立し自ら家を出て「鎮宮家」の当主からも半分勘当されている。その事もあってか「鎮宮」という名家だが、街の一角に事務所があるため気軽に相談ができる。名家の陰陽師・祓い師と違って料金も安く実力があり、尚且つ対応が速いため人によっては名家に相談するよりも心華霊能探偵事務所に相談したほうが良いと声が上がるほど。
ただし、鎮宮心華自身はまだ学生ということもあり受付時間が短いことが唯一の不満点とも言われている。その対策のひとつとして相談投書箱なるものが玄関に設置されており具体的な相談内容の紙を入れることで放課後や休みの際に相談者に顔合わせしたあと直ぐに仕事にかかる事で対策している。また、投書には住所も電話番号もいらず情報セキュリティ面でも安全であり相談者の住所は紙に宿る思念を下に心華が追うことで確認している。
この事務所にて特に好評なのが一般的な祓い師や陰陽師が「霊を除霊させる」「悪霊を退治する」と霊力による強制除霊に対して、この探偵事務所は「霊も人間。できることならば除霊ではなく成仏を目指す」という方針で仕事をするという事。
そのため「家族の霊がいて成仏せずにいて困っているが、心残りも分からず居なくなっても欲しくない」という人に非常に好評。鎮宮心華は心残りがある霊に対しては親身になり、心残りを解決することにより除霊ではなく成仏させる事を優先する方針を掲げている。この部分が六行家系の方針とズレており早いが問答無用で霊であれば霊力によって除霊をする六行家系に対して、多少時間がかかっても良いから霊側にも納得して成仏して欲しいという鎮宮心華の方針が六行家系の当主陣から「考えが甘い」「生きている者の方を優先するべき」「現実的ではない」と言われ対立。
しかし一方で門下生や腕の立つ霊能力者間では「理想的でありそれを実現できる力が彼女にはある」「霊に対しても素晴らしい心構え」「彼女の考えも一つの正解だ」という意見も挙げられ、霊能力者達の間では心華霊能探偵事務所は賛否両論といったところである。
ちなみに口コミレビューでは星4.6とかなり経営は良好。
霊が何れ逝くとされるあの世。冥界を指す言葉であり、この世ならざるもの。霊力等の特別な力がない限りは見ることも感じることもできない存在のことを指す言葉でもある。
具体的には幽霊や怪異を指す言葉であり、霊能力者が祓うべき対象にも使われる言葉。幽霊たちを時折「常世の住人」等といった呼び方をする事もある。
一部高位の霊能力者は臨死体験や幽体離脱を自ら行うこともできるとされ、三途の川や霊界のことについて知っているものも存在する。
また、一部噂では亡くなった一部の霊能力者は地獄や天国によって目を掛けられており死後地獄や天国の住人となっていると言われているが、三途の川より先は過去生者が地獄や天国に行ったことで問題が起きたこともあって死者以外は何があっても通れないようになっているため、真実は不明。
暗黙の了解でいくら幽体離脱をすることができても、常世に無闇に行ってはならないと霊能力者間でも常識にもなっているため最近は常世の存在を認知している人も少ない。元より霊能力者にとってもそこまで行っても意味のない場所。
だが、希に三途の川まで行った霊が強大な力で現世に降りてきて暴れることもあるため存在だけは教えられている世界。
【目次】
常世の住人とも呼ばれる、本来現世には留まっていてはいけない存在。我々の住む現代社会より本世界では幽霊の存在は留まりやすく、多少の未練があれば確実と言って良いほど現し世に留まってしまう。
霊には人に危害は加えないが未練のある「善霊」と、未練を晴らすためであれば誰にでも危害を加える「悪霊」が存在する。
「善霊」は霊能力者達の中でも祓う優先度としては低い。中には善霊を仕えて悪霊退治の手伝いをしてもらっている例もある。その場合は大抵「協力することで未練を晴らすきっかけや、協力をしてくれる事を条件」等の対等関係を結んだ上で協力している場合が多い。
「悪霊」は霊能力者の中でも当然最優先で祓うべきと警戒されている霊。比較的に余程弱くなければ悪霊である時点で段位は「辛」以上は確実。
「悪霊」は生きている存在に対して強い敵対心を感じており、生命に対して敵対している霊は当然。特定の相手に憎悪している場合でもあらゆる生命がその憎悪している対象にしか見えない等の現象が強い憎悪によって起きてしまう。そのため誰彼構わずに被害を出してしまう。詳しい影響力や強さは下記の霊格段位を参照。
何かがきっかけにより「善良」から「悪霊」へ。「悪霊」から「善良」に転化することもあるが、「悪霊」への転化は起き易いが、「善良」への転化は滅多に起きない。余程のことがあって恨みがなくなれば「善良」に転化もするが、その場合は成仏することが多く「善良」に転化した上でまだ未練が残っていて現し世に留まるという事のほうが珍しい。
さらに極稀に人間に対して憑依している霊も存在しており、それについては下記の「憑依霊」を参照。
人間の肉体に憑依した霊の事を指す。
昔の人や名家の一部の人間。伝統にこだわりのある人などは「依霊(よりたま)」と呼ぶ人もいる。
必ずしも憑依霊は悪霊とは限らないが、ほとんどが人間に敵対的な悪霊であるため憑依霊の時点でかなりの危険性があると言われる。
悪霊であれば抵抗する人間に対して憑依できる能力があることから、憑依している悪霊は段位が「己」以上である可能性がかなり高く、確実に「辛」以上の実力はある悪霊となる。
ただし前述通り悪霊であることが多いが決して「善霊」が憑依していないという事も無い。理由はさまざまだが「何かしらの事故で戻れなくなった」「事故且つ意識を交代できるためか人間側が気にしていない」「交渉の末、自分の身体に人間側の意思で憑依させている」等の理由から人間から抵抗されていないこともあって憑依してしまった善霊も存在している。事故の場合はある程度の実力と経験を備えた霊能力者に相談をすれば引き剥がすことが可能なため、善霊の憑依霊はそこまで問題にはならない。また、善霊は憑依していれば滅多なことがない限り悪霊に転化しずらくなっているという利点もある。
また、善霊の憑依の場合は完全に事故や同意によるものであるために憑依している霊の段位はどの段位でも可能性がある。霊能力者の中には強い霊をわざと憑依させ協力関係を結ぶことでより強い霊能力を発揮させる方法を使っている霊能力者もいる。
霊が使う霊能力の総称。善霊や悪霊であっても名称は変わらず、霊による霊術を呪い。霊の霊気が含まれた道具を呪物と呼ぶ。
名称が別になっている理由として、一番の理由は霊は生者より敵意を持ちやすく悪霊に転化することがある事。そしてなによりも死んだものの霊気は生きていることとは全く違ったものに変化していることから名称に違いがある。
経験の浅い者は生者の霊気と死者の霊気の見分けはつかないが、実際には生者の霊気を「陽の気」。死者の霊気を「陰の気」と称されるほど質に違いが生まれる。
慣れてくれば「生者」と「霊」の気質の違いを見ることができる。さらに実力が高かったり、熟練者であれば「善霊」と「悪霊」の違いも見分けることができるが「生者」と「霊」程の気質の違いは無いため「善霊」と「悪霊」の霊能力の名称は統一されて「呪い」「呪物」とされている。
また、呪いは生者の霊能力とは大きく異なり対象を絞ることが難しい。具体的に言うと霊能力は「特定の個人や霊にのみ攻撃を与える」事ができるが呪いは効果が強力な代わりに個を指定できない。できても「一定条件下にある相手に効果を与える」程の指定が限界であり、下手すれば協力関係の人間も巻き込む可能性もあるため善霊の協力者でも無闇に呪いを使うのは危険になる。
逆に悪霊にとっては都合の良すぎる力であり、悪霊の多くは条件無しに無差別に狙う呪いがあることが多い。しかし、無条件での呪いはさほど威力は出ないため多くの悪霊は強力な呪いを使えるようにするため条件付きの呪いを持つことが多い。
条件付きの呪いは広範囲の人間を巻き込むほどの力を発揮することがあり、記録の中では「丙」以上の霊能力者5人と避難していた数百名の一般人が巻き込まれた呪いもある。
さらに、呪いは一度付けられてしまえば永続的に続くものが多く条件付きの強力な呪いはどのような霊能力者でも解くことはできず呪いをかけた霊を除霊するか、霊自身に呪いを解かせるしか解呪の方法が存在しない。
一つ例外として霊は「霊能力」を使うことができないが人間側がこの「呪い」を使える事ができる霊能力者も存在する。霊とちがって才能と努力が必要とはなるものの、霊と同じく条件付きの強力な呪いや自身が死なない限り永続する呪いを使うことも可能。
ただし呪いを使う際は霊能力を同時に使う事はできず、気質のスイッチが必要となるため多少の隙が生まれる。また、霊能力による「陽の気質」が霊たちの「陰の気質」に特攻であり防御としても効果が高いため霊に対して使うことは少ない。しかし、大抵霊能力よりも強力な術が使える事が多いため時と場合。相手によっては使用する事もある。具体的に言えば生身の人間には特攻になるため、悪霊を崇拝するカルト団体や憑依霊を追い出す際にも使える。
霊に対して決められている段位。
段位は霊能力者と同じく六段階決められているが、基本的には同じ段位であっても霊の方が少し強さは上だとされ、同格であって互角か多少上と考えたほうが良い。これはかつて平安時代の陰陽師達が同格であっても油断をしないようにと、あえて霊の方が同格であっても霊能力者より強い霊で格付けされている事が決まりとなっている。霊の段位は霊としての強さと影響力によって決められており、基本同じ強さであっても「善霊」の方が生者に対して関わりを控えようとするため段位が低めに設定されている。具体的に「善霊」は霊能者側の段位と同格と考えて良い。
段位は「陰極」「乙」「丁」「己」「辛」「癸」の六段階。「乙」までは前述通り霊能力者より同格でも強いと考えたほうが良い。「陰極」は最高位となるため比較上限がなく、相手によっては格上であったり格下であったりする。
影響力等の段位の基準は下記の霊格段位一覧にて参照。
段位 | 詳細 |
陰極 | 霊の中でも特に強い霊力と影響力を持つ最優先除霊対象。善霊であっても英霊級であればこの段位に当てられるが、多くは悪霊に割り当てられる事が多い段位。 国一つを脅かすほどの影響力を持ち、この段位の悪霊が活性化すれば国一つが滅ぼされ別の国へと連鎖し、いずれ世界中を脅かすだろうとされ世界的にも驚異に見られる。 そのためあらゆる国から霊能者が助っ人として送られることも少なくない。 神にも勝るとも劣らないほどの力を持つ霊。 |
乙 | 国内で大きな驚異になるとされる段位。この段位になると対象の都道府県及び周辺地域に避難勧告が出される。善霊の場合、生前に余程の偉業を成し実力の高い者のみが成ると言われている。 一つの都道府県及び周辺都道府県にも影響が出るほどの影響力を持ち、他国の霊能力者も情報を聞きつけてやって来ることがある程。 この段位になると軍事国家の軍事力を持ってしても一般人の避難もままならない、物理的な対処方法ができなくなる限界。 |
丁 | 国内でニュースとして取り上げられるほどの騒ぎになるほどの段位。この段位では市町村内が丸々封鎖されて、周辺地域にも避難勧告がされる。国内でもよく知られる霊障となってニュースにも話題が挙げられるようになる。 対応がなされるまでは家に帰ることも禁止されるほどに危険とされる。霊能力者が悪霊になってしまった場合、この段位以上になる事が多い。 善霊であれば一般人の限界とも言われ、生前多くの人に名前を知られる有名人や有名な霊能力者がこの段位の霊になると言われている。 この段位では警察でも対処がかなわない程になってしまい、自衛隊や軍事機関を持って対応できる霊能力者が到着するまで避難や地域封鎖を行われる。 |
己 | 霊媒省に即座に連絡をすることが常識となっている程に危険とされ、地域内でニュースとなる程の段位。国内でも新聞紙やネットニュースとして取り上げられるようになり、現場周辺地域は即座に避難勧告が出る。 善霊では生前に多少名前の知れるほどの才能を持っていた人や霊能力者の場合は、この段位以上の霊になることが多い。 また、憑依霊は悪霊の場合にのみこの段位以上のことが多く人間が抵抗しても精神を支配できるほどの霊力をもつ。さらに憑依霊は上記通り憑依した人間の知識や知能も得るため、憑依時に段位が挙げられる場合がある。 地域閉鎖が行われる段位はこの段位以上の悪霊となり、霊媒省にて危険霊障とされているのはこの段位からとなる。我々の住む現代社会に当てはめるとオカルト雑誌にも毎度掲載され、国にも立ち入り禁止区域として封鎖されてる並みの心霊スポットがこれに相当する。 この段位から警察が警戒線を敷くほど大掛かりに動き、対応できる霊能力者にすぐに連絡が届く。日本においては六行家系に連絡が一番届くのが多い霊がこの段位の霊であり、この段位以上の霊は必ず直様に第一次、第二次警戒態勢となる。 |
辛 | 警察や霊能力者に相談される事が一番多く、多くの人が危険だと感じ始めることが多い段位。ネットニュースのネット内の掲示板やサイトにて噂になるほどの影響力。悪霊であれば所謂呪いという現象を起こして、非常に強い怨念のある霊とされる。霊能マニアならば、まず知らない人はいない。 善霊であれば悪霊と戦うことは難しくても自己防衛程度ならできるほどの実力を持ち、多少の霊感があった人。強い心残りがある人はこの段位の霊になる。 警察が通報されれば直様格交番や警察署にて対応をし、近隣の霊能力者に報告する。または被害者に紹介をすることを義務付けられている。 また、六行家系ほどの大きい団体であれば報告前にいち早く気づく段位であるためまだ新人の霊能力者の教育にちょうど良い段位とも言われている。 |
癸 | 霊としては一番危険性はなくすぐさまの対応は無くても問題がない。多少不快に感じる霊障は起こすものの健康や身体的な影響力はそこまで無いとされる段位。悪霊であっても肩が多少重くなったり、ちょっと気分が悪い程度が限界。 霊能マニアであっても知る人ぞ知る程に強くはない霊であるため、本職で情報痛である人でない限りまず担当外の霊は知らない程に影響は無い。善霊のほとんどはこの霊であり、よく見かけられたりする彷徨うだけの霊はこれに当たる。 警察に報告すると被害届として報告するようにと言われたり、お近くの霊能力者のいる場所に病院感覚で勧められる程度。 事実緊急性は本当にないどころか時間が経てば経つほど力を失い、自然に霊障が止むことの方が多い。だが、ただ大人しいだけで実は辛や己以上の悪霊だったというパッと見わからない例が、あまりにも被害が報告されないためにこの段位にされている場合もあるため一概に危険でないとも言えない。 |
亡人(なきびと)による同盟。
つまりは例によって同盟が組まれていると六行家系により最近判明した、霊たちによるあやりい動きをしている団体。
あらゆる場所に拠点があり、各地に霊気の足跡を残しているためかどこにいるのかわからないと六行家系の当主達も頭を悩ませている。この甲骨さから憑依霊も団体にいるだろうと予想されており、霊の残香からかなり強力で多数の霊による団体だと予想されている。
今のところ大きな動きはないものの、怪しい動きをしていることは明らかであり人類への危険度で言えば文句なしの「陰極」段位の現在の最重要調査対象。この同盟にいる悪霊に関しては有無を言わずに除霊をするようにと六行家系や他国の霊能力者団体でも指示をされている。
現在この怪しい動きは、日本だけでなく世界でも危険視されているため時折この同盟を探すために、海外の霊能力者が日本へとやってきている場合がある。
噂ではかつての英霊級が封じられてる場所を壊して吸収する。伝説級の悪霊を蘇らせる。霊を集め蠱毒のように厳選吸収をさせて、新たなる凶悪な霊を生み出す等が目的なのではと言われている。
実際、亡人同盟の現在の目的は「大量の霊を集める事」。そして実力のある霊や「銀竜学会」「甕陰家」の霊能力者の魂も使って霊達を強化し、より強い「鎮宮家」等の陽極段位の霊能力者を狙い憑依霊を生み出すことで、最終的にいかなる霊能力者も逆らうことができない憑依霊により生者達を虐げ現世を霊の居場所にしようと考えている。
霊に対して強い信仰心を持つ世界的にも広がる怪しいカルト教団。
海外にも支部が大量に展開されており、創設者は日本を含めた四カ国のカルト思想の集団によって始められた教団となっており、現在でも推薦によって四人の教祖が移り変わりで選ばれている。
何度逮捕しても新たな教祖が建てられ信者もねずみ算のように増えている。そして霊でないためにと、明確な犯罪を行っているわけではなく「霊」こそが正義であり皆が「強靭な霊になるため」と精神修行をするというだけで法律で取り締まれない範囲であるため、半分野放しになっている。
時折過激派の信者が早く霊になって清められた存在になるという目的のために殺人事件を起こすこともあるが、教団としてもそれは違反であり警察にも反抗することなくむしろ感謝もしていたりするため教団自体を取り締まる理由が生まれていない。
教団の方針としては「老衰こそが最高に清く強靭な霊になるための条件」「魂が清くなるまでは修行をし続ける」という方針になっている。
しかし前述のように過激派もいるのだが、これは場所や教祖によっては過激派思想を推進する場合もあり「悪霊」や「憑依霊」を崇拝している派閥も存在している。
最近はその過激派の行動が活発になってきており、その一番の原因が「亡人同盟」が教団と関わっているのではという話が上がっている。
だが教団内でもその事実は発覚しておらず、今はまだ噂程度にしか囁かれていない仮設である。